小周天とは、体の生命エネルギー(精力、気)を意識と腹式呼吸で丹田などに集めて燃え上がらせ、体中を巡らせる行(瞑想)です。煉精化気と称されることもあります。小周天は仙道の初歩とも言うべき行ですが、体に与える影響は大きく小周天ができるようになると、軽い意識の集中や呼吸で体の中が燃え上がり体の底から本質的な意味での「体力」が湧き出し続ける一種の特異体質になります。ただ、場合によっては体調の不安定化や意識の変調といった心身の乱れに悩まされる可能性もあるので、実践する場合は自分の状況をよく見極めて慎重に進めていくべきでしょう。 小周天は、行としてはそれほど複雑なものではありません。武息という強めの腹式呼吸をしながら意識を下腹部などに集中させ、そこに体の生命エネルギー(気)を集めます(というか、その部分の気を活性化させる、というべきか)。そして、集中してきた気が強い熱や圧力を持って渦巻くような感じになってきたら、その気(陽気)を意識とともに体を巡らし、所々で瞑想(温養)するのです。小周天で気を巡らせていく時には、意識が先行しないように、実際に熱や圧力、あるいは何かが這っていくような感じが移動し、集まってくる感覚をしっかりと確認しながら陽気を巡らせていく(感じとしては、巡っていくのを意識で「追いかける」)ようにします。 小周天を始めてから、大体数週間から数ヶ月程度で陽気が発生し、陽気が渦巻いたり動いたりするようになる人が多いみたいですね。陽気が発生するようになると、体力が一気に向上し、ちょっとしたことで体が「燃え上がる」ような感じになります。 |