クンダリニーヨガの書籍をいくつか出している成瀬雅春さんがヨガ経典を元に体系的にまとめたクンダリニーヨガの教科書です。
経典の記述を元に具体的な行法を「レベル」ごとに紹介。基本から順を追って進めていくことで、「自分のいる位置」を確認しつつクンダリニー覚醒へと向かっていくことが出来ます。非常に実践的ですが、行はややハードかも。
様々なポーズを保持したり、呼吸法に取り組んだり、イメージを思い浮かべ瞑想したり。本格的なヨガの行法が紹介されているので、神秘行に興味がある人にとっては楽しい本でしょう。
ただ、クンダリニー覚醒のみに突き進むのではなく、「人間としての完成度」も重要なようです。
すべての準備がととのうまでは、クンダリニーを覚醒させるべきではない。それまでにはいろいろな要素が必要だが、その中でもっとも重要なのは、徳のある人格者になることである。
人間として未完成なのに、クンダリニーだけ覚醒しても意味がないのだ（pp35-36）
シヴァ神とシャクティ女神の別離と再開までを描く「新クンダリニー神話」や空中浮揚についての解説も興味深い。
