速読法とは、文書を「音として読む」のではなく「イメージとして見る」ことで、その内容を記憶し再生できるようにする能力開発法です。速読といっても、正確にはある種の記憶と記憶再生術で「(文字、言語情報として)早く読めるようになる」わけではありません。 ですから、速読において重要なのは文章を「すばやく見る」こと、「視線をすばやく走らせること」です。これは、視力回復訓練における眼筋トレーニングとも共通します。つまり、速読法は視力回復法にもなりうりわけです。実際に、視力回復トレーニングに重点を置いて独自の速読法を開発した人もいます。 視力回復を意識して速読法を試す場合は、「視線の動き」により意識を向け、積極的に「眼を動かす」ようにすると効果的です。文章を「見る」と、普通に考えればありえないような速度で内容が自然に頭に入ってくることがあって、その感覚がなかなか楽しいもの。逆に、これまで「無意識の音読」をすることでどれだけ「損」をしていたか、実感させられます。 純粋に視力回復トレーニングという面から見れば、特に速読にこだわる必要はないのですが(要は眼筋を動かせばよい)、速読という実益との一石二鳥を狙うのも面白いでしょう。また、速読を身につければ普段の読書やパソコン作業でも「視点を固定して文字を読む」という視力を低下させる悪習を絶つことができるかもしれません。 |