ゲーム制作

数年前、在宅でネットワークゲームの開発に参加したことがあります。そのゲームは、ファンタジー系のMMORPGで、開発もプログラマがネットワークで繋がって行われていたのです。

で、ひょんなことから私もそこに参加することになってVC++の最新版を買い揃える(当時私が使っていたVC++5では、プロジェクトをビルドできなかった)ことに始まって、CVSの使い方、メーリングリストの使い方など「ネットワーク越しの開発作業」を一通り体験することができました。……結局あまり役には立てなかったような気がしますがw
開発の形としては、まず開発を始めるときにネット上のIMで開発を始める旨を宣言し、開発を行います。そして、開発を終える時も同様に宣言して開発を終え、その日の開発内容をメーリングリストに流す、という感じでした。つまり、IMが「タイムカード」になっていたわけですね。給料は時給ベースで支払われるので、在宅といっても完全に「アルバイト」そのものでした。

最初はMMORPGなんて私にわかるんだろうか、とかなり不安でしたが、GUIのクラスでデータ処理や描画機能なんかをいじってみると、意外に何とかなりました。もちろん、「全体」は把握するのも困難で、何とかイメージをつかめても、その「実装」に参加するなど思いもよらないレベルのものだったんですがね。ただ、ごく一部の部品をいじる程度なら、私のようなゲーム制作の経験もほとんどない初心者でもできたわけです。
で、プログラムをいじるとCVSにチェックインするわけですが、これもかなり緊張しましたね。一応、チェックインする前にビルドし確認するのですが、ビルドにも10分くらいかかる規模のプロジェクトでしたから、もし私が行った変更でどこかうまく動かなくなったら……という不安を常に感じていました。何しろ、全体の構造にも良くわかっていない部分(特にネットワーク)があったので。

結局、あまり役に立つ機会もなく数ヶ月で開発から離れたのですが、商用(本物(^^;)のゲームのプログラム、それも私から見たら大変だろうな、と思っていたMMORPGのプログラミング手法に触れ、開発現場の生の声を聞くことができたのは大きな収穫でした。メーリングリストでも、クラス設計やVC++をとことん使い込む設定、C++の深部……とついていくのも大変な(というか、完全に取り残され私がそうした高度な議論に参加する機会はありませんでしたがw)ハイレベルな議論が展開されていましたし。何というか、「これが現場(^^;なのか」、という新鮮な驚きの日々だったような気がします。

今でもゲーム開発会社の求人掲示なんかを見ると、時々「在宅可」というのもありますね。ただ、割とハイレベルの方を求めているようで、ちょっと応募を躊躇してしまいます。機会があったら、またゲーム開発に参加してみたいな、と思ったりもするのですが、その前に少しは「使える」ゲームプログラマ目指して勉強しないといけませんかね……。

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