カバードワラント理論価格計算フォーム

カバードワラントとは、ある株式や株価指数などの原資産をある期日に「権利行使価格」で売買する「権利」を証券化した金融デリバティブ商品です。権利行使価格で買う権利(コール)なら、期日に原資産の価格が権利行使価格より高くなっていれば、その差額分の支払いを受けることができ(現物の受け渡しではなく差金決済のみ)、その差額分が購入金額を上回れば利益を得ることができます。また、期日の前でも売却することができます。
一言で言えば、証券取引所で取引されているオプション取引の類似品ですね。

ただし、カバードワラントは市場ではなく発行者(マーケットメーカー)との相対取引となり、空売りはできません。マーケットメーカーが提示する売買価格にはスプレッドもあって状況によってスプレッドが広げられることもあります。
コスト面ではやや不利ですが、気軽にハイリスクハイリターン(損失は投資額の範囲に限定)を楽しめるので、相場のボラティリティが大きくなってきた場面ではなかなか面白い金融商品です。

このカバードワラントの価格は、基本的に「現在の原資産の価格」を元にそのワラントが現在いくらの価値があるかを求めた理論価格にプレミアムがついたものです。理論価格の計算法は簡単で、コール(権利行使価格で買う権利)なら

(現資産価格の現在の価格 - 権利行使価格)× 1ワラント辺りの原資産数

となります。たとえば、日経平均株価指数を10000円で買う権利(日経コール)の価格は、現在の日経平均が15000円で1ワラント辺りの原資産が0.001の場合

(15000 - 10000) * 0.001 = 5.0円

となるわけです。プットなら、マイナスをかけて-5.0円ですね。

私が使っている証券会社では以前はカバードワラントの理論価格を計算できる「計算機」があったのに、最近なくなってしまったようです・・・。そこで、今回はこのカバードワラント理論価格計算機を自分で作ってみることにしました。

といっても、計算自体は上で見てみたようにごく簡単なもの。必要なのは、原資産価格、1ワラント辺りの原資産数、権利行使価格、コール/プットの別でしょうか。とりあえず、これらを入力するフォームをHTMLで書いてみましょう。
こんな感じですかね。

<p>元資産価格:<input type="text" id="txtPrice1"><br>
1ワラント当たりの資産数:<input type="text" id="txtStocks"><br>
権利行使価格:<input type="text" id="txtPrice2"><br>
<select id="wtype"><option value="call">コール</option><option value="put">プット</option></select><br>
<input type="button" onClick="calc()" value="計算">
</p>

フォームができたら、後は入力された情報を元に理論価格を算出し表示するJScriptのメソッドを組み込んでおきましょう。

<script type="text/javascript">
	function calc() {

		price1 = txtPrice1.value;
		price2 = txtPrice2.value;
		stocks = txtStocks.value;

		price3 = (price1 - price2) * stocks;

		if (wtype.value == "put") {
			price3 = price3 * -1;
		}

		alert(price3);

	}
</script>

サンプル

カバードワラントの原資産価格や資産数、権利行使価格を入れて「計算」ボタンをクリックすると、そのワラントの理論価格を算出し表示します。

元資産価格:
1ワラント当たりの資産数:
権利行使価格:

投資プログラミング研究室