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戦闘国家・改 NEW OPERATIONSの特徴

戦闘国家シリーズの最大の特徴は、「都市の成長・移住」と行動力システムです。
戦闘国家シリーズでは、戦略の拠点として兵器の生産・配備・補給・補充が可能で収入源ともなる都市と、兵器の補給が可能な基地があるのですが、これらの都市や基地は資源を使って規模を拡大させたり、さらに好きな位置に新たに作ることができるのです。これにより、「どこの都市・基地を充実させるか」「各都市の性質(収入源、兵器生産拠点、前線補給・補充拠点)をどうするか」「どこに都市や基地を新設するか」といった戦略的な要素も楽しめるゲームになっています。

このうち、兵器の生産と配備が可能な都市の新設(移住)は、戦略上決定的な意味を持つ場面もあります。両陣営とも多数の都市を抱え膠着状態に陥ったとき、敵の喉もとに都市を建設しそこに防衛用のミサイル・長距離砲部隊を配備できれば、その後圧倒的に有利になることがあるからです。何しろ、その都市から高性能兵器を次々に出撃させ、長距離兵装が尽きてもすぐに補給できるようになるのですから……。
特にキャンペーンモードでは、部隊の持ち越し(キャンペーン終了時に保有している部隊をその後も使える)もあるので、都市を作ってしまえば生産力を持たない段階から、持ち越してきた強力な兵器を配備できるようになります。たとえば、敵の拠点のすぐ近くに都市を作れば、次のターンにT-94やM109、Su-32、パトリオットといった強力な兵器を配備して一気に前線を押し出したり、巡航ミサイルを発射可能な爆撃機・巡洋艦・潜水艦を配備して敵の拠点を爆撃することも可能です。
爆撃とは、都市に巡航ミサイルや爆弾を撃ち込むことで、これを行うと都市の規模を下げ、さらに破壊することもできます。そして、ゲームの勝利条件は「敵の拠点を占領、または破壊すること」ですから、敵の拠点のすぐそばに都市を建設し、制空権・制海権を取ってしまえば、それだけで勝てる(爆撃機や巡洋艦・潜水艦を配備し、繰り返し補給しながら拠点を破壊できる)ようになるのです。

次に、行動力システムとは、各兵器に一定の行動力が設定され、ターンごとにその行動力を消費しながら移動や攻撃を行うシステムです。これはターン制のウォーゲームでは一般的なシステムですが、戦闘国家の場合、行動力が残っている限り基本的になんでもできるのが特徴です。たとえば、多くのゲームでは一度攻撃を行うとそこで行動終了になりますが、戦闘国家では「攻撃後の移動」「複数回の攻撃」を可能としています。
また、補充や補給は行動力の消費なしでできるので、たとえば都市の近くにいる部隊が都市に立ち寄って補給や補充を行い、さらに移動することもできます。さらに、都市やその近くで戦闘を行って部隊の兵器数が減った場合、都市で補充し再度戦闘を行うことさえ可能なのです(さすがに、これはちょっとやりすぎの感もありますが(^^;)。

このように戦闘国家は、非常に「戦いやすい」システムになっています。これは、戦闘時の制約がそれほどない、ということを意味しますが、それは敵も同じこと。特に、都市の存在は大きいので敵都市の周りでは注意しないと、ミサイル系の兵器に「攻撃−補充・補給」戦術をとられ、補充が不可能で補給の制約も大きい自軍が圧倒的に不利な立場に立たされます(たとえば、敵都市の近くでMig-29の迎撃を受けた場合、1機でも撃ちもらすと、「次のターン」に補充・補給を終えた状態のMig-29に再度攻撃される可能性がある)。
いかに自陣営の都市を成長させ、有利な位置に都市や基地を作るか。逆に、いかに敵が都市を占領したり新設するのを防ぎ、また破壊するか。補給線や兵器の配備・補充による前線の維持、敵の生産力・兵器供給能力を削ぐ戦略爆撃……そうした戦略的要素を楽しめ、またその効果を実感しやすいゲームになっていますね。

難易度は、やや高めでしょうか。特に敵の初期配置が多いのか、最初から敵が押し寄せてきます(^^;。最初にヘリで歩兵を派兵し、早期に中立都市を占領……したいところですが、これをやろうとすればあっという間に「Mig-29 輸出型」やSA系の対空ミサイル車両の餌食になるでしょう。
一般向けウォーシミュレーションゲームとしては、かなり歯ごたえのあるゲームになっています。

ただ、全体の作りとしては粗めで丁寧に作りこまれていたグローバルフォースに一歩譲る感はありますね。グラフィックや全体の操作性にやや難がありか。戦略・戦術を楽しむウォーシミュレーションゲームの本質的な部分は良くできていますから、こうした点で評価を落としているのはちょっともったいない。

そういえば、今回も裏技による隠し兵器ってあるんですかね?

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