iPhoneサイトの機能

ネットサービスの利用を前提としたスマートフォンには、高機能なWebブラウザが搭載されているという特徴があります。iPhone(とiPod touch)にも、Macなどで実績のある高機能WebブラウザSafariが搭載され、Safariの機能を活かしたサイト制作を行うことでその高度なレンダリング能力やスクリプト機能、マルチメディア再生機能を利用することが出来ます。

では、具体的にiPhone/iPod touchのSafariが対応する機能を見てみましょう。

まず、HTMLとスタイルシート(CSS)。これは、ほぼ標準のHTML/XTMLとCSS2.1が使えるようです。実際、既存のパソコン向けWebサイトを見ても、多くの場合そのまま問題なく(画面サイズと縮小処理の関係で見辛いことも多いですが)表示されます。
携帯サイト制作のようにスタイルシートの制約を意識しながら不自然なHTMLタグを並べる必要はありません。

次にJavaScript。これも「普通に使える」レベルなのですが、注目はCanvasでしょう。スクリプトから描画を行えるCanvas機能を備えることで、ユーザーの操作に応じて線を引いたり画像を表示したりといった動的なグラフィック処理が可能になっています。
図形を描いてグラフとしたり、簡単なゲームも作りやすそうですね。

もちろん、他のブラウザ同様にJavaScriptからWebページ内のHTMLやスタイルシートを書き換えることも出来ます。いくつかのサイトで試してみましたが、数十のキャラクタ表示を切り替えるような処理もスムーズに実行できるようです。

動画ファイルについては、mp4や3gpといったmpeg4系の動画を再生できるようです。携帯サイト用の動画エンコード環境を流用できるかもしれません。
ただ、動画再生時はインライン再生ではなく動画プレイヤーが起動される仕組みなので、サイトと動画を連動させるのは難しそう。

主な制約としては、FLASHが使えない、というものがあります。機能的にはCanvasでかなりの部分を置き換えられるものの、他のサイトと素材を共用で作成する際にはやっかいですね。

iPhoneサイト制作メモ