女性ホルモンの塗り薬

女性化願望を持つ人の中には「女性ホルモン(エストロゲン)」を含む医薬品を使っている人も多いようです。

敷居の高い女性ホルモンによる「治療」

ただ、女性ホルモンは体に与える影響が大きいことから、いわゆる「ホルモン剤」は簡単には買えないようになっています。医師の診断を受けて処方箋をもらったり、病院などで注射したりと本格的に女性ホルモン剤を使うとなると「治療」になるんですよね。

病院でホルモン剤による治療を受ける場合は、公的な健康保険の対象外となる自由診療ですから費用もかかります。

通販で買える「女性ホルモン軟膏剤バストミン」

一方、「女性ホルモンを含む塗り薬」であれば一般向けに市販(指定第二類医薬品)されているため、通信販売でも購入可能です。

ネットで女装子たちの声を拾ってみると、女性ホルモン軟膏剤バストミンという女性ホルモン(エストロゲン)配合の塗り薬が定番になっていますね。文字通り女性ホルモンの一種である卵胞ホルモンを含む「女性ホルモンを補充する塗り薬」です。

同じ会社の製品で女性ホルモンを含む塗り薬には「ヒメロス」というものもあり、通信販売ではこちらの方が安価になっています。ただ、ヒメロスはやや「特殊」な用途向けなので特に女装子(皮膚に塗って使う)にはバストミンの方が使いやすいでしょう。

女性ホルモン塗り薬の効果と副作用

女装子(肉体的には男性)がバストミンを使い続けると、「乳首が女性化する」のが目立つ効果のようです。ただ、胸そのものはあまり大きくならないので「豊胸」効果は限定的なのでしょう。太りやすくなる、という声もあるのでほっそり美人を目指す方は要注意かも。

製薬会社の豊胸に関する説明では「恒久的な豊胸効果」は期待できないと指摘した上で「私共は女性ホルモン剤の長期的な連続使用を決してお勧め致しません。女性ホルモンによる一時的な乳房の張りを豊胸効果と訴求する業者等に対しましては、弊社は一線を画す立場でございます」としています。

髭が薄くなる、脂肪が増えると女装子にうれしい効果のほかに「髪が細くなり量が増える」という一種の育毛効果がみられる場合もあるのが面白いところでしょうか。実際、植物性エストロゲン(エストロゲン様の効果を持つ植物由来物質)は、育毛剤としても注目されていますね。

ただ、やはり強い効果を持つ女性ホルモン、特に男性にとっては「異常な状態」を作り出す女性ホルモンは副作用にも注意が必要です。体つきが「女性らしく」なる一方、体力・筋力の低下や男性機能の低下(こちらは望ましい影響ともいえるかもしれませんが)、さらに睡眠の変化や精神的な不安定性などの影響が出てくる、そしてその影響が場合によっては長期または永続的に続く可能性もあります。

女性ホルモンを含む塗り薬は、通信販売で気軽に購入できるとはいえ体に「劇的」な影響を与えるホルモンを含む医薬品です。本気で「女性」化を望む女装子にとってはある意味で「夢の薬」ですが、それなりにリスクもあることは忘れるべきではないでしょう。