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緑茶ポリフェノールに胃がん予防効果

血中の緑茶ポリフェノールと胃がん。その関係を調べてみると、血中の緑茶ポリフェノール濃度が高い人ほど胃がんリスクが低いという研究結果を厚生労働省研究班が発表しました。

研究目的で採血しておいた人の中から胃がん患者を抽出し、胃がんにならなかった人と比較した結果、血液中の緑茶ポリフェノール(カテキン)濃度と胃がんリスクに有意の差が見られ、緑茶ポリフェノール濃度が高い人ほど胃がんリスクが低かったそうです。血液中の濃度を調べたのは、緑茶の摂取量をアンケートで求めるのではなく直接血液のカテキンの濃度を調べることで、より正確なデータを得るためとか。
高濃度でカテキンが検出されたグループは、検出値以下だったグループに比べ、胃がんリスクが最大で7割以上も低かった、としています。

ただ、「保存血液の緑茶ポリフェノール濃度」による胃がんリスクの検討では、「傾向に男女差が見られ、女性でのみ予防効果が見られ」たそうです。同時に、喫煙についても調べると喫煙者の場合はむしろカテキンの濃度が高いと胃がんリスクが上昇する傾向も見られたそうで、喫煙者にはカテキンによる胃がんリスク低下効果は見られない、としています。
また、男女の差についても男性の喫煙率が高いことが影響している可能性があり、緑茶ポリフェノールによる胃がんリスク低下効果を得るためにはタバコを吸わないことが前提になる、ということのようです。