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肥満に関連する脂肪蓄積の遺伝子

神戸大学の春日雅人教授らが、細胞の内部に脂肪を溜め込む働きに関与する遺伝子をマウスの実験で特定し、1/20付けのnature medicineで発表しました。

この遺伝子はインスリンの伝達に関わるDok1という遺伝子で、このDok1が他の肥満関連遺伝子に働きかけて細胞内に脂肪を溜め込むことを確認したそうです。実際に、Dok1を働かないようにすると、高脂肪の餌を与え続けた場合にDok1が働いているマウスに比べ20%以上体重が軽かったとか。通常の餌では、変わらなかったそうなので、高脂肪の餌を食べ続けた場合に体内に脂肪を蓄積させて肥満させる作用を持つ、ということなのでしょうか。
将来、肥満の治療薬の開発につながる成果として期待されているようです。

人間でも、肥満は遺伝か環境か、と議論になることもありますが、少なくとも遺伝的な要素がある可能性が強まった、とはいえるのでしょうか。ただ、今回の研究でも「通常の餌」では差がなかったわけで、やはり肥満予防にはまず第一に食生活ですね。