最新医療と健康ニュース

緑茶に前立腺がん予防効果か

厚生労働省がん研究班が、緑茶を飲む人ほど進行性の前立腺がんリスクが低い、とする研究結果をまとめました(緑茶飲用と前立腺がんとの関連について)。

90年と93年に約5万人を対象に行った追跡調査では、緑茶を良く飲む人ほど前立腺を超えて進行する進行性の前立腺がんになるリスクが低く、一日に緑茶を5杯以上飲む人たちは1杯未満の人たちに比べ、前立腺がんのリスクが約50%低かったそうです。緑茶には、カテキンというアポトーシス(細胞自殺)を誘導し細胞の増殖を抑えることで発がんを抑える効果があるとされる物質が含まれていて、今回の研究結果もこのカテキンによる効果で説明しているようです。

ただ、前立腺がん全体では関連は見られず、この点については「緑茶の発がん抑制作用を考えると、限局がんでも緑茶の予防効果が期待され」るものの「健康意識が高く緑茶をたくさん飲む人が検診を受け、限局前立腺がんが発見されたため、緑茶による前立腺がんリスク低下の効果が見かけ上消えてしまった」可能性も考えられる、としています。